
2019年金融庁公表の「年金収入以外に夫婦で貯蓄2000万円必要」の報道が大きな社会問題になったがこの額は極めて甘い!
人生100年時代も考慮し、サラリーマンが定年までに最低限必要な貯金額はいくらか?を現実的に試算した。
目次
定年までに最低限必要な貯金額は2000万円じゃ足りない理由
2019年金融庁公表の「年金収入以外に夫婦で貯蓄2000万円必要」の根拠は、定年退職してから95歳まで夫婦が生活していけるケース。
そしてこの試算額は、一般的庶民モデルの額ではなく高額所得サラリーマン。
大学を卒業し、比較的高収入のエリートモデルなのだ。
わたしの一般的サラリーマンの定年までに必要な貯蓄試算は、最低5000万円。
それも年金をもらって家賃や家のローンが無い条件。
さらに厚生年金がない個人事業主の場合、60歳での貯金5000万円ではとても足りないでしょう。
そして食べていくだけではなく、
- 家もリフォームしなければいけない。
- 地方では車が必須。買い替えなくちゃいけない。
- 病気で入院や通院にも備えなくちゃいけない。
- たまには夫婦でレジャーを楽しみたい。
- 今後消費税も上がっていき家計を圧迫。
さらに子供を育て、大学に行かせたら一人総額3000万円はかかる。
「二人いたら」「三人いたら」..
もうこれだけでも心が折れそうですね。
結論は、「一生働かなくてはならない」ということになる。
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一生働きたくないな~...... |
サラリーマンが定年後も働ける仕事は有るか?
「よし、一生働こうじゃないか!」...
な~んて甘い甘い。
高齢になれば就職先も限定される。
運よく雇ってくれても70歳を過ぎればお払い箱。
(よほど地位の高い職種を除く)
2019年現在、
男性サラリーマンが定年退職しても働ける業種は、
IT技術者や工業系設計技術者。
いわゆるエンジニア系。
そしてエンジニアは相当のキャリアが必要。
当然、昨日今日で覚えられる業種ではない。
キャリアの無い男性サラリーマンが高齢になっても働ける業種とは、運送ドライバーとか人手不足で崖っぷちの肉体労働。
高齢になって運送ドライバー始められないでしょ?
キャリアも経験もない高齢者が生き残るための選択肢は、副業(複業)しかないという結論に至る。
ここで副業とは、「本業のかたわらにもう一つの収入源を得る」。
複業とは、「複数の仕事すべてが本業」。
定年退職しても生き残る発想転換とは?
キャリアも経験もない高齢者が生き残るには発想転換が必要。
無理して、不慣れな業種の会社に就職するなどの発想はナンセンスだし、危険。
最善の解決策は、今から副業(複業)を始め、スキルアップしていくことなのだ。
2018年、国の推進も有って、副業の認可や検討を始めた企業は約40パーセント!
2019のサラリーマン実態調査では、
副業をしている正社員は10パーセントを超えた。
さらに関心を持っている正社員は40パーセントを超えた。
いままで会社は「副業禁止」が常識的だったが、
副業認可解禁が常識という時流変化になった。
2020年9月補足: そして今では大半の企業が副業認可に乗り出し、急拡大。
企業では副業という言葉自体はもう当たり前になってきた。
定年退職しても生き残る発想転換は複業。
複数のキャリアとスキルアップが必須なのです。
サラリーマンの副業が認可・解禁されている背景【2019】
2019年現在、サラリーマンの副業が認可・解禁されている背景を調べた。
1.サラリーマンの給与が上がらなくなった
下図は「国税庁」が公開した2018年(平30)「民間給与実態調査」。
2007年(平19)からの11年間、
サラリーマンの平均給与は上がらなくなった。
【引用】平成29年分 民間給与実態統計調査
2.「働き方改革」の強い追い風
わたしの会社や客先でも土日を含む残業規制が強化されている。
法的な時間外労働制限にさらに追い撃ちをかけた、
安倍政権の「働き方改革」が2019年4月から本格化になっている。
当然社員の給与はいままでより減少し消費も大きく落ち込む。
しかし政府としては消費後退も避けなければならない。
この2つの背景が政府対策の「サラリーマン副業」なのだ。
厚生労働省【引用】では『副業推進ガイドライン(pdf)』を公開。
とくに労働者と企業のメリットが書かれている。
3.税金は今後も上がり続ける
とくに消費税は今後も上がり続けるだろう。
サラリーマンにとって家計のやりくりはタイトになり、
マイホームや新車などの消費は落ち込むか、
最悪あきらめざる得ないだろう。
『老後対策!サラリーマンが定年までに最低限必要な貯金額を試算した』まとめ
1. 一般的サラリーマンの定年までに必要な貯蓄試算は、5000万円。
2. 「働き方改革」が2019年4月から本格化になっている。
3. 副業認可解禁が常識という時流変化になった。
4. 今から副業(複業)を始め、スキルアップしていくべし。
今回の記事は2019年版備忘録とし、
次回からは2020年副業版として改めてスタートします。
今後わたしがオススメする副業の種類や実態。
メリットとデメリットや税金対策などを紹介していきます。
次回予告
次回は『副業必須の理由【その1】日本型雇用システム大崩壊と無くなる仕事』をお伝えします。
- 日本労働人口の約半分が機械に仕事を奪われる。
- これかから無くなっていく仕事。
- メンバーシップ型からジョブ型雇用へ。