
前回は、『老後対策!サラリーマンが定年までに最低限必要な貯金額を試算した』を紹介した。
前回の主要ポイント
- 定年までに必要な貯蓄は、最低5000万円。
- 「副業認可解禁が常識」という時流変化になった。
今回は、副業必須の理由【その1】『日本型雇用システム大崩壊と無くなる仕事』をお伝えする。
肝となるポイントは以下の2点。
1.日本労働人口の約半分が機械に仕事を奪われる。
2.メンバーシップ型からジョブ型雇用へ
目次
日本型雇用システム大崩壊3つの要因
日本型雇用システムは、メンバーシップ型と呼ばれ、「人に仕事を割り当てる」という雇用形態だ。
そして、このメンバーシップ型の消費期限は間近にせまっていると言われているが、2020年現在すでに切れた。
主たる要因は「小品種大量生産」の時代が終焉を迎えたからである。
メンバーシップ型は、会社に忠誠を誓い、定年まで決まった給料をもらい続けたサラリーマンを産み出した。
一昔前に「モーレツ社員」や「企業戦士」とか、覚えてますよね。
会社のために、サービス残業までして人生をささげた彼らは、テレビにも報道され、称賛された。
そして1980年台をピークに、日本は経済大国になったが、彼らは滅亡した。
その要因は以下の3つ
1.経済成長がほぼ止まった。
2.高齢化が進み全体人口が減少しだした。
3.前述「小品種大量生産」の時代が終焉。
では、これから雇用システムがどう変わっていくかを調べてみよう。
日本労働人口の約半分が機械に仕事を奪われる
2030年~2040年、日本労働人口の約半分が機械に仕事を奪われる。
AIやロボットなどの機械が人間の仕事を奪うのだ。
この情報の根幹となったのは、
2013年、オックスフォード大学の
マイケル A. オズボーン准教授と
カール・ベネディクト・フレイ博士の共同研究論文。
結論は、
「今後10~20年で49%の仕事が機械に取って代わられる高いリスクがある」。
この論文を基に、「機械による代替市場規模」を
国内大手経済研究所が算出・予測した。
(株)野村総合研究所⇒ 機械による代替市場規模
さて厚生労働省の推計では、日本の生産年齢人口は2025年の時点で6,082万人。
早ければ2030年頃からおよそ3,000万人の労働者が失業する可能性も。
生き残る職業は、人対人の仕事や
AIがまだ対応できない芸術や学問、プログラミングなどの専門知識分野になる。
いやいや、その未来はもう目と鼻の先だぜ。
これから無くなっていく仕事【2030~】
国内大手経済研究所が算出した「機械による代替市場規模」から、
これからAIとロボットに代替の可能性のある仕事・職業50を調べた。
(全て書き出すのは多過ぎるので、身近なものを抜粋)
▼【引用】2015年12月2日 株式会社野村総合研究所
1.小売店販売員
2.会計士や帳簿係など
3.一般事務系
4.セールスマン(営業職を除く)
5.飲食カウンター接客
6.梱包・積み降ろし作業員
7.大型運転手(バス運転士含む)
8.タクシー運転手
9.コールセンター案内員
10.中央官庁等上級公務員
11.料理人・調理師見習い
12.建物管理・補修
13.秘書
14.組立工など製造業
15.在庫管理事務
16.自動車整備士
17.広告・市場調査
18.大工・土木・建設作業員
19.保険販売代理人
20.在宅看護員
21.コンピューターサポートや窓口対応員
22.食器洗い員
23.警備員
24.郵便集配員
25.保険・証券担当事務員
26.ローン審査担当員
27.造園業
28.不動産鑑定士・不動産業
29.通関士
30.事務管理サービス業
31.品質管理・検査
32.教師補助員
33.バイヤー
以上が、「AIとロボットに代替の可能性のある仕事(抜粋)」である。
AIとロボットに300兆円規模の労働人口が奪われてしまうのだ。
いみじくも、
この記事を書いている2020年1月19日(日)。
テレビの『サンデーステーション』でもこの問題を取り上げ、「人間はもう要らない?」と報じた。
2020年現在、労働不足が深刻化していることとは真逆の結果であるが。
これを見て、あなたもうかうかしてられないことを感じていただけかと思う。
「のほほん」としてられませんね。
メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ
ジョブ型雇用とは、メンバーシップ型雇用の真逆で「仕事に人を割り当てる」という雇用形態。
メンバーシップ型雇用のように、社員の「年齢、勤続年数」や「人間性、努力家」などの精神論は一切関係ない。
結果重視を前提にした「個の力」が要求される。
ちなみに欧米をはじめ世界各国は「ジョブ型」。
2020年現在、日本の大企業も「ジョブ型」(成果主義)に移行が始まった。
1. 人材の流用性が高まっていく。
2. 多くのスペシャリストが育成されていく。
3. 長時間労働が排除できる。
1. 「個の力」が必須。
2. 収入などキャリアアップは自分で構築。
3. 結果が全て(売り上げアップとコスト低減)。これができないと安定雇用は難しい。
まとめ
1. メンバーシップ型は「人に仕事を割り当てる」という日本型雇用システム。
ジョブ型は「仕事に人を割り当てる」という雇用形態。
2020年現在、日本の大企業もジョブ型に移行が始まった。
2. 今後10~20年で49%の仕事が機械に取って代わられる高いリスクがある。
3. ジョブ型のデメリットは、とくに「個の力」が必須。「結果が全て」を要求される。
次回予告
次回は、『副業必須の理由【その2】サラリーマンはすでに絶滅危惧種』をお伝えします。
先ずは、「働かないおじさん」から徹底暴露する。